コルナゴから次世代のハイエンドロードバイク『V4Rs』が正式デビュー!
2022年ツールで、総合2位へつけたタデイ・ポガチャルらUAEチームエミレーツ(スロベニア)が使用していることでも名高い、コルナゴから次世代フラッグシップレーサー『V4Rs』が発表されました。
5つの要素とその重要性
掲げられたテーマは、“Built to Win”
名車と呼び声高かったV3RsのDNAを受け継ぐ第4世代後継機として、勝利を手繰り寄せるために必要な5つの要素を妥協することなく追求し、生み出された次世代主力機です。
V4Rsの開発にあたって、コルナゴは、勝利の為の5つの要素、
空力、重量、剛性、快適性、堅牢性
これらをレーシングバイクとして欠かすことのできない要素とし、それと同時に、相反する部分も多いこれら5つの要素を、過去に類を見ない高い次元でバランスすることが目標としています。
コルナゴはこれらの要素を、テストで導き出される、理論上の数値だけではなく、現実世界においても意味のある性能として結実することを目標に、フレームやフォーク、専用コックピットといった全ての構成部位に対して、社内テストや検査機による試験だけでなく、レースと同じ条件下に置いた検証を実施したそうです。
そうして厳しいテストを行なって完成したV4Rsは、前作をしのぐエアロダイナミクス性能と軽量化を実現しています。
トータル設計にも抜かりなし
また、空力性能向上にあたり、コルナゴが重要視したのはバイク全体に大きな影響を与える前面部の設計です。
フォーク、ヘッドチューブ、そして専用のCC.01インテグレーテッドハンドルバーをトータルでデザインすることで、空気の流れを最適化しています。
このうちの一つ、新型のCC.01インテグレーテッドハンドルバーを、エアロダイナミクス向上の大きな要因と捉えたコルナゴは、CC.01インテグレーテッドハンドルバー専用に作成された3Dプリント製のサイクルコンピューターマウントも用意され、50km/h時に0.75Wを削減するというから驚きです。
そして、前作ではケーブル内装化の為にD型コラムを採用していましたが、今作のV4Rsではフロントエンドの安定性向上のため、真円のフォークコラムを採用。そのため、ヘッドチューブの上側ベアリングは前作よりも大きなサイズを用いていることになりますが、ヘッドチューブ形状をブラッシュアップすることで前方投影面積を拡大することなく、更に優れた空力性能を発揮しています。
これらの設計により、V4Rsは同条件の前作V3Rsに対して、50km/h時に3%、数値にして13.2Wの空力性能向上を実現。もっとも優れた組み合わせでは27.7W、割合にして6%もの抵抗削減を果たしました。
これはケイデンス90でペダリングするライダーが乗車した際の結果であり、限りなく現実に近い条件を想定したデータとなっているそうです。
軽量化も果たす
これだけのエアロダイナミクス向上を果たしつつ、重量面においてもV4Rsは大幅な進化を果たしています。
フレーム重量(塗装前)は、798gで、これは、前作V3Rs(795g)に対して3g増加しているものの、フォークは375gと15g軽量化し(V3Rs:390g)、合計で12gを削減。
更に、コックピットとヘッドセットを含む重量では1,668g(V3Rs:1,715g)と、47gもの減量を果たしています。
コルナゴ V4Rsラインナップ
カラー:SDM3(UAEチームエミレーツ)、WT23(Team ADQ)、RVBK、RVRD、RVWH
サイズ:420、455、485、510、530、550
フレームセット:891,000円(税込)
DURA-ACE DI2&ENVE SES 3.4完成車:2,200,000円(税込)
DURA-ACE DI2&FULCRUM WIND 400完成車:1,760,000円(税込)
ULTEGURA DI2&FULCRUM WIND 400完成車:1,485,000円(税込)
高い信頼性を更なる進化へ
これまでも高い性能とバランスを保ち、数々の勝利を欲しいがままにしてきたモデルが更なる進化を果たしたことで、これからもより一層、信頼と実績を欲しいがままにすることは間違いないと思います。
いつの時代でも、こうした熾烈な開発争いを勝ち抜いたものだけが、一番高い景色を見られるのは、選手だけでなくバイクも同じですね。